top of page

親子間ループ型支配構造

78e29669-1_edited_edited_edited_edited_e

会社法第308条第1項(特に括弧書部分)及び会社法施行規則67条の規定により、株式会社(本件でいう北海道中央バス)が株主(本件でいう中央バス総業)の議決権の総数の「25%」以上有する場合、その株主は株式会社に対して保有する議決権(本件でいうと、中央バス総業が保有する北海道中央バス株式に対する約40%の議決権)を行使することができません。

 

(いわゆる「相互保有株式の議決権行使の制限」)

事実関係

01

中央バスはバス総業の「24.37%」保有

仮に中央バスがバス総業の議決権の総数の「25%」以上を保有していれば、上記の会社法の規定に基づき、バス総業の保有する中央バス株式約40%の議決権行使は認められません。

 

これに対して、中央バスが保有するバス総業の議決権は25%の寸前の議決権に抑えられており、これは上記の会社法規定を形式上遵守するための方策と考えられます。

03

「名義貸し」を彷彿させるバス総業株主の移動

公開情報を辿るだけでも、中央バスの役員に新たに就任した者が、間もなくバス総業においても役員に就任し、当該新任のバス総業役員がバス総業の株式の一部を取得する事例が見られます。また、中央バスの役員がその役職を辞任した際に、それまで有していた当該バス総業での地位と株式を譲渡している(あるいは譲渡させられている)形跡が、一部で認められます。

02

中央バス緊密者たちがバス総業を「49.58%」保有

しかし、中央バスは、適時開示において、中央バスの「緊密な者又は同意している者」が、バス総業の議決権の49.58%を所有している旨公表しています

 

中央バス自身に加え、中央バスの緊密者・同意者によるバス総業株のこうした圧倒的な保有数を鑑みると、中央バスによるバス総業の総議決権の実質保有比率は25%を超えている、というのが私の主張です。

04

中央バスの役員の大半がバス総業株主

中央バスの現任取締役10名のうち半数に及ぶ5名が、バス総業の株主です。2025年3月時点において、平尾一彌取締役が4,500株、大森正昭常勤監査役が1,000株、二階堂恭仁代表取締役が3,600株、泉山利彦取締役が2,500株、杉江俊太郎取締役が(札樽ヨコハマタイヤ株式会社名義で)3,500株、加藤幸嗣取締役が(昭和創業系列の協立産業化株式会社名義で)3,500株をそれぞれ保有しています。

たとえば、二階堂恭仁現社長は、2016年3月時点で中央バスの取締役に就任していますが、2年後の2018年3月時点でバス総業の役員にも就任するとともに、バス総業の株式を1,900株取得しています。他方で、牧野和夫氏は、2016年3月時点で中央バスとバス総業の役員を兼務しつつ、4,000株のバス総業株を保有していましたが、2018年1月22日付で中央バスでの役職を辞任した途端、バス総業での役職を辞するとともに、バス総業株式を手放しています。(そして、その4,000株は、一部を当時の平尾一彌中央バス代表取締役を経由して、そのほとんどが二階堂現社長に譲渡されていると認められます)。

私は、ポテンシャル溢れる中央バスの現在の窮状の根本原因は、バス総業との閉鎖的なループ支配構造、すなわち経営陣が株主総会の決議を実質的に意のままにできるガバナンス不全にあると考えます。

 

したがいまして、2026年6月頃に開催予定の北海道中央バス株式会社第83回定時株主総会において、中央バスの取締役会に対し改善策を提示できるガバナンス検証委員会の設置を提案いたします。

このウェブサイトは、成宮一雄(以下、「提案株主」)独自の分析及び公開情報に基づき作成されています。このウェブサイトに掲載された情報及び資料は、提案株主が信頼できると判断した情報に基づき作成されておりますが、提案株主は、明示又は黙示を問わず、その正確性、有効性又は完全性を保証するものではなく、この情報を用いて行う判断の一切について責任を負うものではありません。

bottom of page